海外旅行中にトラブルに巻き込まれた体験はありますか?
海外一人旅をよくする方なら一度や二度は何かしらのトラブルに遭ったことがあるのではないでしょうか?
- 海外旅行時に実際どんなトラブル事例があるのか知りたい
- トラブルを未然に防げるように、実際に起こった手口や体験談を知りたい
- パスポート情報を狙った詐欺に遭っている最中かもしれない
といった方に見ていただきたい内容となっています。
実際に体験した、パスポート情報を狙った詐欺未遂の事例一部始終をストーリー形式でシェアしたいと思います。
海外旅行のトラブル事例。パスポート情報を狙った詐欺未遂事件
この事例は、バンコクへの一人旅中に起こりました。
当時、バンコクの安宿街で有名なカオサンロード近くに宿泊していました。
その日はバンコクへ到着してから数日後で、午後からカオサン通りにあるカフェへ一人で行きました。
wifiを利用できるカフェでゆっくりとした時間を過ごしていました。
すると、隣のテーブルに座っていた女性が私に声をかけてきました。
笑顔で挨拶されてから「一緒のテーブルに行っても良い?」と、マレーシア人女性でした。
そして私の席の方へ移動してきて、一緒にドリンクを飲みながらたわいもない話をしていました。聞くと、私と同じ年齢ということで親近感も湧いていました。
「仕事はなにしてるの?」と聞いてきたため答えると、女性の兄も同業職系の仕事をしているとのことです。
そんな話をしているうちに、マレーシア人女性の友達だというシンガポール人の男性も加わってきて、一緒に話をして過ごしました。
それから「バンコクの後どこへ行く予定なの?」と聞かれ、私は南下していき数カ国アジアを周る予定だったので、タイのサムイ島へ行く予定だと伝えました。
女性に「飛行機はもう予約したの?」と聞かれたため、「まだ何も決めてないよ。出来るだけ安く行こうと考えているくらいで。」と言いました。
するとマレーシア人女性は「私の兄が航空券のチケットをすごく安く手に入れられるよ。」と言ってきました。
私は旅費を抑えたかったので、「えーそうなの?いいな、何のサイトで予約してるの?」などと興味を持って聞いていました。
「兄に頼めば取ってくれるよ、職種も一緒だし話も合うよきっと。」などと言われます。
それから、「違うお店に行かない?良いバーを知っているよ。ホテルのバーで、そのホテルには兄がいるから飲み物も奢ってくれるし。」などと誘われます。
誰もが知っている有名なホテルの名前でした。
正直私は乗り気ではなかったのですが、「せっかくの旅の出会いだし」と思いバーへ行くことにします。
「じゃあ行く前にみんなで写真を撮ろう。」と私は言い出しました。
その頃、旅の思い出にと出会った人たちと写真を撮るようにしていました。
二人は写真撮影に乗り気ではなかったのですが、私が撮りたいと言うため撮ることになりました。
初めはシンガポール人の男性が、「僕が撮るよ。」と言ってくれ、私とマレーシア人女性のツーショットで撮ってもらいます。
確認すると、マレーシア人女性は顔がドリンクで隠れてしまっていました。
私が「顔が隠れてるよ。」と言うと、マレーシア人女性は「大丈夫、これでいいよ。」と言います。
次はちょうど店員さんが来たので、せっかくなので3人で撮ってもらおうよとカメラを渡してお願いしました。
店員さんにお礼を言ってカメラをもらい、写真は確認しないまま別のお店に移動することになりました。
話しながら歩いているうちに、シンガポール人の男性は途中でいなくなっていました。
「あれ、どこ行ったの?」とマレーシア人女性に聞くと、「きっと彼は帰ったよ、二人で行こう。」と言います。
それから二人で歩いて、マレーシア人女性は誰かと電話をしながら「タクシーに乗ろう、私がお金を払うから。」とタクシーを停めました。
タクシーに乗ってから、どうやら兄と電話をしながら「安いチケットを予約するにはパスポートが必要なんだけど持ってる?」と聞かれます。
マレーシア人女性が電話をしている間、なんとなく軽く不安な気持ちを抱きつつ過ごしていました。
私はその時ポスポートを所持していましたがなんとなく不安が襲い、電話中にパスポートを持っていることがバレないようにバッグの奥へ隠しました。
「今日は持ってないんだよね。ホテルに置いて来ちゃった。」と言います。
すると「(パスポート)取りに行く?」と聞かれます。
私はめんどくさくなってきたので、「今日夜から友達と飲むことになっているんだ。」と、ウソをつきました。
「パスポートを取りに戻らないといけないなら、また今度にしよう。」と言いました。
マレーシア人女性は「一人で来たんじゃないの?ここに友達いるの?何時から会うの?」などと聞かれます。
この旅行時は、運よくバンコク初日から同じホステルの旅人と仲良くなってはいましたが、特にその日は何も予定がありませんでした。
ですが適当に、「20時からだよ。だから少し飲んだら帰るね。」と気を悪くしないようにと思いながら伝えます。
その後マレーシア人女性は再び兄と電話をした後、「今日兄に会えないって。」と言ってきました。
私は「そうなんだ、残念。」と言いながらもなんとなくホッとしました。
この辺りからようやく、そもそもパスポート情報教えるのも怖いよな、などと思いながら他の旅人に相談してみようかなと思うようになりました。
兄は来れなくなったけれど二人で飲みに行くのかな?と思っていたら、「今日は帰ろう。」と言われました。
少ししてから、「友達と何時まで遊ぶの?その後パスポート持って来てバーに行こう。」などと言われますが、「今日は遅くなるし無理だよ。」と答えます。
「じゃあ明日は?」と聞かれたため、「明日なら良いよ。」と答えました。
私はこのままどこかへ連れ去られたりしても嫌なので、気分を害さないようにと考え「翌日の何時に出会ったカフェで待ち合わせよう」ということで話を落ち着かせました。
結局タクシーはドライブをしただけというかたちで、元の場所へ戻って来ました。
それから「じゃあ明日ね!」と別れて私だけタクシーを降りました。
私は元の場所に戻って来れたことに安堵し、この話を出会った旅人にしたくて急いでホステルへ戻りました。
しかし、いつも夜はホステルにいるはずの旅人がおらず、部屋で過ごしていました。
それから、今日の出来事を振り返りながら不意に3人で撮ってもらった写真を見て、私は「ゾッ」としました。
2人で撮った時の顔が写っていなかったのは偶然かと思っていましたが、マレーシア人女性は自らドリンクで再び顔を隠していたのです。
その写真を見た瞬間、その日の会話などを振り返り、いろんな点と点が繋がりました!
詐欺に合うところだったと・・・!
気づいた時には寒気が出るほどゾッとしました。
ようやく、なんとなくの不安が確信に変わった時でした。
あの時兄に会い、パスポートを渡していたら今頃どうなっていたのだろうと考えたら本当に恐ろしいです。
危うく重要なパスポート情報を知られるところだったと・・・ホッとしました。
パスポートを持っているのに持っていない、と言って本当に良かったなと思いました。
あの頃の自分を褒めてやりたいとさえ思いました笑。
というか、そもそもどうしてもっと早く気づかなかったのだろうと、長期旅で気が緩んでしまっていたことをとても反省しました。
もちろん、翌日約束した場所には行かず、その時間帯に鉢合わせしないように他の場所へ行きました。
体験談の分析とまとめ
まずは一人ということで狙われましたね。
また、女性同士ということでやや安心感を与えられました。
同じ年齢であることや兄は同業職種であるなどと話を合わせられることで、親近感を持たせられました。
さらに、格安旅をしているというところへの隙を突かれました。
冷静に考えればすぐに気づけることでも、気候の暖かい地域への旅行中という浮かれた気分の時は気づきにくいものです。
常に、警戒心を持つべきですね。
今回はたまたまでしたが、出会った人とは写真を撮るようにするのも良かったですね。
この実際にあった手口を参考に、皆さんは巻き込まれないように注意して下さいね。
少しでも参考になれば嬉しいです。
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